心理学から見る理想の上司とは?上手なリーダーシップを身につけよう!

2019_0929 サムネ 仕事

「優しい上司」「仕事ができる上司」「何もしてくれない上司」など、上司のタイプはさまざまです。

あなたが掲げる理想の上司像はどんな上司でしょうか?

今回は、心理学の観点から見る「理想の上司」を紹介していきます。

また、タイプ別に分けた部下との上手な付き合い方も紹介していますので、自分が上司やリーダーになった時の注意点として参考にしてみてください。

スポンサーリンク

理想の上司はどのタイプ?

日本の社会心理学者・三隅二不二氏が提唱した「PM理論」によれば、リーダーシップはP(パフォーマンス)とM(メンテナンス)の2つの要素で構成されているとのことです。

パフォーマンスは「目標達成能力」を指し、この能力が高い上司は、目標の設定や計画を立てる力に長けていて的確に部下に指示をすることができます。

メンテナンスは「集団維持能力」を指し、この能力が高い上司は、チームワークや連携を重視して部下をまとめる力があります。

PM型

目標達成能力も集団維持能力も高い万能型で、理想の上司像とも言えます。

しっかりとした評価やサポートをしてくれるので、部下の成長も早いでしょう。

Pm型

目標達成能力が高く真面目に仕事に取り組むタイプですが、部下とのコミュニケーションは少々苦手です。

本人にそんなつもりはなくても、部下からすると「恐い上司」と思われることもあります。

pM型

集団維持能力に長け、このタイプの上司の下ではいい雰囲気で仕事ができますが、目標達成能力が低いので生産性は弱いかもしれません。

客観的に見れば良い上司かもしれませんが、部下の成長を考えると少々物足りなさを覚えます。

pm型

目標を達成する能力も部下をまとめる力も弱い、上司としては一番良くないタイプ。

やる気があって空回りしているのであればまだいいのですが、このタイプはそもそも本人のやる気がない可能性もあります。

できない上司を持つ部下は大変ですが、周りのサポートが重要になってきます。

リーダーの型は3種類に分けられる

アメリカの心理学者・レヴィンが行った実験によれば、リーダーのタイプは、専制型・放任型・民主型の3種類の型に分類されます。

専制型リーダーシップ

リーダーの下では非常に仕事ができ、ほかの型に比べて生産性も高いです。

しかし、リーダーの指示ありきになってしまい、メンバーの各々が命令がないと動かない「指示待ち人間」になってしまうかもしれません。

放任型リーダーシップ

このタイプのリーダーの下では、組織としてのまとまりがなく作業効率も非常に悪いです。

リーダーが関与しないので、計画や意思決定もメンバー内で行います。

メンバー間の仲は良いかもしれませんが、仲間というよりは友達みたいな関係性になってしまい、だらだらと作業をこなすようになってしまうでしょう。

民主型リーダーシップ

メンバー間の団結力も強く、中長期にわたって成果を出せる最適解の型。

問題があれば話し合いをして、リーダーも適切なサポートをしてくれるので、メンバー各々がどんどん成長することができます。

【タイプ別】部下との上手な接し方

近年では「パワハラ」問題がメディアでも大きく取り上げられています。

本人にそんなつもりはなくてもちょっとしたことでパワハラ認定されてしまい、本当に伝えたいことがうまく伝えられなくてやきもきする上司も少なくないでしょう。

また、部下にもさまざまなタイプがいるので、より対応が難しくなってきます。

そんな上司のために、ここでは部下のタイプ別での接し方を紹介していきます。

①ダメダメな部下の場合

何をしてもダメダメな部下に対して、苛立ちを隠せずついつい叱ってしまう上司も多いことでしょう。しかし、部下を叱るのにも注意が必要です。

叱り方によってはパワハラ認定されたり、最近では、上司に怒られたから会社を辞めるという人も増えています。

部下を叱る際は、以下の3つの要点を意識するといいでしょう。

①ミスをしたらすぐに注意する

②短く簡潔に

③人がいないところで叱る

ミスをしからすぐ注意することで、ダメなポイントを忘れないうちにきちんと意識させることができます。

また、長い説教ほど苦痛なことはありません。中身のないことをだらだらと話し続けても相手には響きません。短く簡潔に、要点を絞って伝えましょう。

最後は人のいないところで叱ることです。大人数の前で叱られるのはとんだ大恥なので、人気のないところで叱るようにしましょう。本人のやる気にも繋がりますよ。

②やる気のない部下の場合

部下のやる気やモチベーションを高く維持して、作業がうまく遂行できるように見届けるのも上司の役割です。

やる気がない部下に対しては、確実に成功する目標やどう頑張っても達成できない目標ではなく、成功率が70%〜80%ほどの目標を設定させるといいかもしれません。

人は、頑張れば手が届くぐらいの目標に対してのやる気やモチベーションが一番高くなるとされています。

③悩める部下の場合

部下が何か悩んでいる時、上司としてはできる限りその悩みを解決してあげたいところです。

部下から悩みを聞き出す際は、「クローズド・クエスチョン」ではなく、「オープン・クエスチョン」で質問するのが効果的です。

「イエス」「ノー」の2択で返せるクローズド・クエスチョンに対して、オープン・クエスチョンはより具体的に返す必要があります。

たとえば、「スポーツは好き?」という質問に対しては「はい」か「いいえ」でしか答えれませんが、「どんなスポーツが好き?」という質問なら「野球」「テニス」「サッカー」といった、より具体的な回答を得ることができます。

オープン・クエスチョンを使えばその後の会話にもスムーズに繋げることができるので、部下の悩みを聞く際は、ぜひオープン・クエスチョンから会話を広げていきましょう。

嫌な上司の下では成長できない

僕は、2年ほど前までサラリーマンとして会社勤めしていましたが、そこの上司が本当に嫌な上司で、一日に何度も怒鳴られました(僕が無能だったのもありますが)。

しかし、時には本当に理不尽なことでも怒られて、おそらく彼にとっての会社はストレス発散の場所だったのでしょう。

その状況に耐えかねて、僕は会社を辞めてフリーランスになることを選びました。

あの時、辞めることなくまだあの会社にいたら、僕の成長は止まっていたことでしょう。

無能な上司の下では成長は限られてきます。そして、いくら願ったところで上司を変えることはほぼ不可能です。結局、会社を辞めるか自分がリーダーになるしかありません。

そして、いざリーダーの立場になった時、理想の上司に近づけるよう今から勉強しておくのもいいかもしれません。