田舎の人間が憧れる街「東京」。
都会に住んでいる人には中々わからない価値観かもしれませんが、田舎の人間は都会に憧れます。
もちろん、田舎の人のすべてがそうといったわけではありません。
現に、僕の地元の友達で、東京に行った人は一人もいませんでした。
高校を卒業した人の多くが地元に就職、もしくは少し栄えた市内にある大学や専門学校に進学する、といったパターンがほとんどです。そして、実際に僕もその内の一人でした。
そのせいか、10代の頃は東京への憧れなんてこれっぽっちもなかったのですが、20歳を迎えた頃から急に、東京への憧れが強まってきたのです。
そしてある日、思い立った僕は、親を説得して単身上京することを決めます。
今回は、その時のことを少しだけ話そうかと思います。
何も怖くなかった20歳の頃
今思えばかなり無謀なことでしたが、20歳そこそこの僕は何をするのも不安がなくて「思い立ったらすぐ行動」といったタイプの人間でした。
本当に急に「あ、東京さ行きてえな」と思った僕は、一週間後には地元を飛び出したのです。
もちろん、両親は大反対で「そんなに行きたいなら好きにしろ。ただし、お金の工面は一銭もしてやらない」と言ってきました。
それは当然の反応だと思います。自分の息子が同じようなことを言ってきたら、僕も絶対に反対するでしょう。
しかし、当時の僕は貯金なんてものは無かったですし、さすがに無一文で東京へ向かう愚か者でもありませんでしたから、両親に土下座をして5万円だけ援助してもらうことができました。
後で聞いた話ですが、この時の両親は「どうせすぐに帰ってくるから」と、行き帰りのお金だけを持たせたみたいです。
とにもかくにも何とか東京へ行くだけのお金は工面できたので、僕は5万を握りしめて夜行バスに乗り込みました。
20歳を迎えたばかりの春のことでした。
家探しに奔走
東京に到着した僕が最初にやるべきと。それはもちろん「家探し」です。
僕は、数々の不動産屋さんを回りましたが、仕事をしていないどころか、見つかる見通しのない僕に部屋を貸してくれる大家さんがいるわけありません。
当時の僕は「東京に行けさえすれば何とかなる」と思い込んでいて、家探しなんてあっという間だと考えていましたが、そんな考えはすぐに甘いものだと思い知らされたのです。
3日漫画喫茶やカプセルホテルに泊まって、いよいよ親からもらったお金も底を付いてきた時、まさかの朗報が僕の元に舞い込んできました。
何と、条件付きで部屋を貸してくれるという大家さんが現れてくれたのです。
そしてその条件というのが、大家さんの知り合いのお店で働くことで家賃のお金を稼ぎなさいというもので、家も仕事もない僕からしたら願ってもいない条件でした。
もちろん、僕は喜んで承諾しました。
紹介してくれた部屋は2LDKで6万、場所は東京ではなく千葉県の松戸でしたが、この広さでこの家賃は正直破格でしょう。
この時から僕は、諦めなければ何とかななる(正直ほとんど諦めてましたが)と思うようになりました。
結局、その部屋は1年足らずで出て行くことになったのですが、あの時、あの大家さんが現れてくれなければ、僕は何もせずまま田舎へ帰ることになっていたことでしょう。
本当に感謝してもしきれません。
行動力こそがすべて
僕は大した人生を歩んできたとは言えませんが、1つだけ断言できることがあります。
それは「とにかく行動すること」です。
シンプルなことですが、行動力に優れている人は意外と少くないです。
そして、行動力のある人は必ずと言っていいほど成功しています。
目標を達成するには行動するしかありません。逆に言えば行動しない人は何も成し遂げることができないのです。
僕は結局、東京を離れることになりましたが、20歳のあの日、勇気を出して(なんとなく)田舎を飛び出して本当によかったと思っています。
東京での経験は何事にも変えられない貴重な経験として僕の礎となり、今の僕を形成しているのです。
迷ったらとりあえず動いてみる
2020年の東京オリンピックに向けて、東京はますます活気づいています。
実を言うと、僕も東京オリンピックまでには東京に引っ越す予定です(笑)
この時代、どこにいても仕事ができるようになってきていますし、選択肢も非常にたくさんあります。
「迷ったらとりあえず動いてみる」というのを常に考えて、一度っきりの人生を楽しんでいきましょう。
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