勉強や仕事など、日常のさまざまな場面で使うことになる「記憶力」。
その時は覚えたと思っていても、いざという時に思い出せないという経験がある方も多いのではないでしょうか。
今回は、心理学を用いた記憶の定着方法を紹介していきますので、ぜひあなたの生活に役立ててみてください。
人の記憶の種類
まずは、人の記憶の種類を知っておきましょう。人が何かを記憶する時、おおよそ以下の3つに分けられます。
上記のように、記憶として定着させるには長期記憶まで持ってこないといけません。
では、どうすれば長期記憶として定着させることができるのでしょうか?
記憶の定着に便利な「ヒグビーの理論」
覚えた物事を長期記憶として定着させたいのなら、「ヒグビーの7つの理論」がおすすめです。
これは、アメリカの心理学者ケネス・ヒグビーが提唱した記憶に関する理論のことで、ヒグビーは記憶するのに必要なコツを7つにまとめました。
ここでは、ヒグビーの7つの理論について深堀りしていきます。
①有意味化
有意味化というのはその通り、意味を理解して覚えるということです。
例えば、「hippopotamus」という単語を覚える際、単語だけを覚えるよりも、「hippopotamus=カバ」というように、意味を理解して覚えるほうが長期記憶として定着しやすくなります。
②組織化
関連性のある物事を1つにまとめて覚えるテクニックのことを組織化といいます。
hippopotamus(カバ)は動物なので、動物の英単語で「h」からはじまる単語を一緒に覚えると効率よく覚えることがきます。
③連想
連想は、新しいことを覚える時に、すでに覚えていることと結びつけて覚えることです。
代表的なのは語呂合わせとかですね。歴史の年号を覚える時なんかは僕もよく使っていました。
聖徳太子が摂政になった年は「聖徳太子はコックさん(593)」、平城京遷都の年は「なんと(710)大きな平城京」など、十年以上経った今でも記憶として定着しています。
④視覚化
視覚化は、覚えたい言葉や記号に映像化されたイメージを結びつけるテクニックです。
歴史上の人物も名前だけを記憶するのではなく、肖像画や大河ドラマを見たほうが記憶として残りやすくなります。
”hippopotamus”もカバという言葉を覚えるだけではなく、動物のカバの映像をイメージして覚えると長期記憶になりやすいです。
⑤注意
勉強の暗記ものなどでなかなか覚えられないという時には、注意を対象に向けることでより集中することができます。
時間を設けて作業をする時、終了の5分前くらいから一気に集中力が上がるという経験はありませんか?
これと同じで、記憶したい時も範囲を絞って注意を向けることが有効です。
⑥興味
「好きこそ物の上手なれ」ということわざにもある通り、自分の興味・関心が強いものほど熱中しやすく覚えやすいです。
みなさんも、好きな芸能人のプロフィールや好きな漫画のセリフなどは、すぐに出てくるのではないでしょうか?
僕も学生時代に大好きだった音楽は、今もなお歌詞を見ずに歌うことができます。
⑦フィードバック
フィードバックはビジネスの場でもよく使われますね。ここでいうフィードバックは、一度覚えたものを定着させるように振り返ることです。
勉強でも、よほどの天才でもない限り何度も復習して知識として定着させる方がほとんどでしょう。
また、復習だけでなく、成果を褒められることでより一層記憶力アップに繋がるので、覚えておくといいですよ。
記憶を定着させて周りと差をつけよう
ヒグビーの理論を使った記憶を定着させる方法を紹介してきました。
記憶する方法を知っているのと知らないとでは雲泥の差が出てきます。
ド忘れを減らすことができますし、勉強や仕事でも周りと差をつけることができるでしょう。